Mate 10 Proのスペック・評価・レビュー!フラグシップモデルでSIMフリースマホの最高峰!

HUAWEI Mate 10 Pro レビュー

Androidのスマートフォンって格安スマホばかりが目に付くけど、性能の高いモデルもあるのかな?
HUAWEIのスマートフォンだったらMate 10 ProというハイエンドのAndroidスマホがあるよ。LAICAのダブルカメラを搭載したり、DSDVに対応したり、まさにハイエンドに相応しいモデルになっているんだよ。

HUAWEIのスマートフォンといえばP10 liteやnova lite 2といった格安スマホばかりが目立ってしまいますが、HUAWEIもApple同様にフラグシップモデルのAndroidスマホをリリースしています。その一つのモデルとして、Mateシリーズの上位モデルとなるMate 10 Proというスマートフォンがあります。

この記事ではMate 10 Proはどんなスマートフォンなのか、徹底レビューをしていきたいと思います。

Contents

HUAWEI Mate 10 Pro レビュー

Mate 10 ProはAmazonや楽天などのオンラインショップでSIMフリー版を購入する事ができるスマートフォンとなっています。価格は発売当初は10万円以上する非常に高価なスマートフォンとなっていましたが、現在(2018年4月)は73,000円〜79,800円ほどの価格に落ち着いてきているので以前よりは手が出しやすくなってきているのかなと感じます。

6インチOLEDディスプレイを搭載

Mate 10 Proは18:9の縦長タイプの6.0インチOLEDディスプレイ(2,160 x 1,080ピクセル)を搭載しています。

Mate 10 Pro 6インチディスプレイ

解像度だけで見ればローエンドのMate 10 liteやnova lite 2と同じレベルのものになっていますが、普通のLCDではなくOLED(有機ELディスプレイ)を搭載しているのが大きな特徴となっています。

  Mate 10 Pro nova lite 2
ディスプレイサイズ 6.0インチ 5.65インチ
解像度 2,160 x 1,080ピクセル 2,160 x 1,080ピクセル
仕様 OLED(有機EL)
1,670万色
コントラスト: 70000:1
LCD

OLED(有機ELディスプレイ)はバックライトを使用した通常のLCD(液晶ディスプレイ)とは異なり自己発光する発光ダイオードを利用した次世代のディスプレイとなっています。自らが発行する素子なので色合いがとてもクッキリとした鮮明なディスプレイが特徴となっており、バックライトが必要ないことからディスプレイを薄くする事ができて消費電力も低いという特徴も持っています。

OLEDはAppleのiPhone XやApple Watchにも採用されているディスプレイで、モバイルデバイスにおいては今後スタンダードなものになっていく可能性が非常に高くなっています。

OLEDとLCDの画面をカメラで撮影をしてみました。ドットの構成が若干異なっているのが分かりますよね。

OLEDとLCDの違い

左:OLED、右:LCD

写真ではOLEDの方が暗く見えますが、実際にはOLEDの方がクッキリとした画質になっています。また、黒色の表現も引き締まった黒を表示させる事ができるので、写真の閲覧においてはLCDよりもOLEDの方がより綺麗に表示できるのかなと思います。

使う側から見れば何を使ってようがあまり関係ないように思うけど、電池の持ちが良くて画面が綺麗ならとても良いよね。
実際にMate 10 Proのディスプレイの色合いはとても鮮やかだから、パッと撮影した写真もめちゃくちゃ綺麗に見えちゃうんだよね。

ディスプレイサイズは6インチと他のHUAWEIのスマートフォンと比較すると大きめなものとなっています。

Mate 10 Pro 手で持ったサイズ感

モデル Mate 10 Pro nova lite 2 P10 lite
ディスプレイ 6.0インチ
2160 x 1080ピクセル
5.65インチ
2160 x 1080ピクセル
5.2インチ
1920 x 1080ピクセル
74.5 mm 72.05 mm 72.0 mm
154.2mm 150.1mm 146.5mm
厚み 7.9 mm 7.45 mm 7.2 mm
重量 178 g 143 g 146 g

本体幅がnova lite 2と比べても広いので片手で操作することは少々難しくなっています。なので、Mate 10 Proは両手で操作するのが基本スタイルになるのかなと思います。

美しいデザインのガラス筐体を採用

Mate 10 Proの背面パネルは素材にガラスを採用。光沢がありとても美しいデザインとなっています。

Mate 10 Pro 背面パネル

Mate 10 Proに採用されているガラスがコーニング社のゴリラガラス(Gorilla Glass)が採用しており、上質な強化ガラスを採用していることもあり、手触りが非常に滑らかなので高級感を感じる事ができます。

サイドフレームはダイヤモンドエッジ加工を施したデザインとなっています。

Mate 10 Pro サイドボタン

アンテナラインは上下に少しだけあるだけで、とてもスタイリッシュなデザインになっています。

USB-Cを採用でパソコンモードも利用できる

Mate 10 Pro USB-Cポート

なお、電源ポートは最新のPCなどに採用が進んでいるUSB-C USB 3.1が採用されているので、USB-Cポートにそろそろ完全移行したいと考えているパワーユーザーにとっても嬉しい仕様となっています。

ちなみに、Mate 10 ProのUSb-CはDisplayPort 1.2にも対応をしているので、外部ディスプレイに画面を簡単に出力させることも可能となっており、さらに「PCモード」に切り替えることで、Bluetoothでキーボードなどの外部アクセサリーを接続する事でデスクトップPCとしても使う事ができるようになっています。

なお、3.5mmヘッドフォンジャックは非搭載となっているので注意です。

指紋認証は背面に搭載

Mate 10 Proの指紋認証機能はAndroidスマホではオーソドックスとなる背面部分に搭載されています。

Mate 10 Pro 指紋認証機能

背面タイプの指紋認証はスマホを手に持ったときに非常に使いやすいのですが、テーブルの上に置いたときなど認証させる事ができないのが欠点とも言えます。そんな中で、格安スマホのnova lite 2とMate 10 liteは追加アップデートで顔認証機能が追加されました。

現時点ではMate 10 Proに顔認証機能は追加されていませんが、上位モデルであることを考えると、近いうちにアップデートで顔認証機能が追加される可能性は高いのかもしれません。顔認証機能があればスリープ解除するだけで簡単にロック解除する事ができるので、使い勝手がめちゃくちゃ良くなるのでアップデートに期待したいところです。

1200万画素(カラー)と2000万画素(モノクロ)のLEICAダブルカメラシステムを搭載

Mate 10 Proは1200万画素カラーセンサーと2000万画素モノクロセンサーを内蔵したLEICAのカメラレンズを搭載しています。

Mate 10 Pro LEICAダブルカメラ

  • イメージセンサー:1200万画素カラーセンサー+2000万画素モノクロセンサー
  • Leicaレンズ:f1.6
  • 光学式手ぶれ補正機能
  • デュアルLEDフラッシュ
  • 2倍ハイブリッドズーム
  • AF(像面位相差 + コントラスト + レーザー + デプス)
  • 4K動画撮影対応
LEICAってあのライカ?めっちゃすごい!
そうなんだよ。あのLEICAのカメラシステムが搭載されているんだ。まあ、スマホ向けのカメラシステムなので過度の期待はしてはいけないけど、格安スマホに搭載されているカメラシステムと比較しても上質な写真を撮影する事ができるのかなと思うよ。

Mate 10 Proの背面カメラは初期設定では1200万画素で撮影をする事ができるようになっており、1200万画素での撮影では2000万画素のモノクロセンサーの情報を活用して綺麗にデジタルズームする事ができる機能が搭載されています。

設定で2000万画素の高画素モードに切り替える事ができますが、2000万画素のモードにするとズーム機能を使うことはできなくなります。

実際にMate 10 Proのカメラを使って撮影をいくつかしてみましたが、とても綺麗な写真を撮影する事ができます。

Mate 10 Pro カメラ

色鮮やかな写真を撮影する事ができます。

Mate 10 Pro カメラ画質

Mate 10 Proは二つのカメラを利用する事で、背景を綺麗にボカすことができるワイドアパーチャーと呼ばれる機能が搭載されています。

AppleのiPhone 8 PlusやiPhone Xにも同様に背景をボカす事ができるポートレート機能が搭載されていますが、iPhoneのポートレートはあまり被写体に寄る事ができないので実用的ではないという欠点があります。しかし、Mate 10 Proは近い被写体についてもワイドアパーチャをONにする事ができるので実用性が非常に高くなっているのが特徴となっています。

Mate 10 Pro ワイドアパーチャ機能で背景をボカす

左:ワイドアパーチャON、右:ワイドアパーチャOFF

ほぼ同じ場所で撮影をしていますが、画角がほとんど変わっていないのが分かります。iPhoneは広角レンズと望遠レンズの情報を合成する事で背景をボカしているのにたいして、Mate 10 Proは特性が異なるカラーセンサーとモノクロセンサーの情報を利用する事で背景をボカしているとい違いがここに出ているのかもしれませんね。

なお、Mate 10 Proの背面カメラには光学式手ぶれ補正機能が搭載されているので、暗いところでもとても綺麗に写真を撮影する事が可能となっています。

IP67等級の防水防塵性能

Mate 10 ProはIP67等級の防水防塵性能を持っています。SIMカードスロットにはしっかりと防水パッキンが使用されている事がわかります。見えない場所なのに、赤色の防水パッキンを使っているってなかなかオシャレな感じ。

Mate 10 Pro SIMカードスロット

IP67等級の防水防塵性能はiPhone 8/8 PlusやiPhone Xと同等性能となっており、具体的には「粉塵が内部に侵入しない」「規定の圧力と時間で水中に浸漬しても有害な影響を受けない」性能を持っていることになります。

注意しないといけないのは、防水防塵性能を持っているデバイスであっても、IP67等級くらいのレベルだと壊れる可能性はあるので、基本的には水没させないように使用するのがいいのかなと思います。もし、水没故障してしまったとしても保証対象外となりますよので。

DSDV(デュアルSIM・デュアルVoLTE)に対応

Mate 10 ProのSIMカードスロットは2枚のnanoSIMカードを入れる事ができるようになっています。

Mate 10 Pro DSDV

よくあるデュアルSIM機はスロット1のみLTE回線に対応しておりスロット2はGSMのみ対応しているDSDS仕様のものとなっていますが、Mate 10 Proはスロット1・2の両方ともLTE回線に対応したDSDV(デュアルSIM・デュアルVoLTE)仕様となっています。

つまり、日本のSIMカードを2枚入れて随時回線を切り替えて使う事ができるのです。

Mate 10 Pro 回線切り替え

例えば、docomo回線のmineoのSIMカードをスロット1に入れて、au回線のUQ mobileをスロット2に入れて、切り替えをしながら使う事ができるようになっています。

オクタコアCPU(8コア)・6GB RAMを搭載

Mate 10 ProはオクタコアCPU・12コアのGPUを内蔵したHUAWEI Kirin 970と、6GBのRAMを搭載しておりフラグシップの名に相応しい性能を持ったスマートフォンとなっています。

  • CPU:HUAWEI Kirin 970 オクタコアCPU(4 x 2.36GHz A73 + 4 x 1.8GHz A53) + i7コプロセッサ、(Neural Network Processing Unit)内蔵
  • GPU:Mali-G72 12コア
  • RAM:6GB
  • ROM:128GB

Geekbench 4を使ってCPUの性能を測定してみました。

Mate 10 Pro CPU性能

シングルコアが1916とそこまで高いスコアではありませんが、マルチコアは6729とiPhone 7よりも高いスコアになっていることがわかります。GPUの性能はイマイチな感じですけどね。

  Mate 10 Pro iPhone 7
プロセッサ HUAWEI Kirin 970 オクタコアCPU Apple A10 Fusion
CPUシングルスコア  1916 3551
CPUマルチコア  6729 5776
GPU  5906 13079

Androidの格安スマホは3GBのRAMを搭載しているモデルが増えてきていますが、フラグシップ機では6GBのRAMを搭載するモデルも増えてきています。これだけのRAM容量が本当に必要なのか、疑問を抱いてしまいますがAndroidはiOSよりもRAMを消費しやすい傾向があるので、多いに越したことはないんかなと感じます。

通信性能も高い

Mate 10 Proのモバイル回線はLTE-Advancedに対応しておりCA(キャリアアグリゲーション)技術を利用することで下りで最大500Mbps、上りで最大50Mbpsの高速通信が可能となっています。

docomo回線だけではなくau回線にも対応しているので、汎用性の高さはかなりあるのかなと感じます。なお、Wi-Fiは802.11a/b/g/n/acに対応しています。

  • LTE速度:下り: 最大500Mbps、上り: 最大50Mbps
  • Wi-FI:802.11a/b/g/n/ac、Wi-Fi Direct support
  • Bluetooth:4.2 with BLE

まとめ

HUAWEI Mate 10 Proは73,000円〜79,800円で購入することができるフラグシップモデルのAndroidスマートフォンです。SIMフリー版となっているのでMVNOの格安SIMを入れて使うことができます。

フラグシップモデルとはいえ、AppleのiPhone 8 PlusやiPhone Xなどと比べれば端末価格は安くなっています。安くても性能的にはiPhone Xを上回る箇所もありますので、あまりお金をかけたくないけど、高性能なスマートフォンを手にしたいという方にはMate 10 Proという選択肢はかなりオススメしたいところ。

Mate 10 ProはAmazonや楽天などのオンラインショップで購入することができます。

楽天モバイルやNifMoなど一部のMVNOでも取り扱いをしています。端末価格がまあまあ高いので、取り扱いをしているところは少なめですね。

追記:SoftBankの2018年夏モデルとしてMate 10 Proを買うことができるようになりました。HUAWEIにフラグシップモデルがキャリアで購入することができるとは、なかなか凄い時代になったもんです。

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