格安SIMでキャリアメールは使えない?ウェブメールの違いや必要性について!
docomo・au・ソフトバンクの大手キャリアから格安SIMに移行するとキャリアメール(MMS)が使えなくなってしまいます。
キャリアメールを結構使っていたという人にとってはかなり痛いのかもしれませんが、実は格安SIMでもキャリアメールのアドレスを付与してくれるMVNOがあったりします。
Contents
キャリアメールと格安SIMのメールについて
キャリアメールとは?
キャリアメールとは、@docomo.ne.jp、@ezweb.ne.jp (2017年末から@au.comに移行)、@softbank.ne.jp or @i.softbank .jpといったメールアドレスを使ったメッセージサービスです。
MMS(Multimedia Messaging Service)とも呼ばれているもので、画像や音声、動画、リッチテキストを含んだメールの送受信をすることができる規格のことです。
ただし、正確にはドコモが採用しているのはMMSではなく独自に開発したiモードメール(現在はSPモードメール)を採用しており、auの独自規格のキャリアメールとなっています。そんな中で、ソフトバンクだけが国際共通規格のMMSを採用しています。
今後、ドコモとauも国際共通規格のMMSを採用してLINEなどのメッセンジャーアプリに対抗するという報道も出ていますが、どうなることでしょうかね。(→追記:「+メッセージ」というキャリア共通規格のメッセージサービスが登場しました。)
現在はキャリアメールに依存していない
ガラケーが全盛だった時代はキャリアメールを使った連絡方法がメインだったと思います。当時は電話番号だけでメッセージを送受信(SMS)することもできない時代でしたしね。
しかし、今はiPhoneに標準に搭載されているiMessage(Apple製品同士なら電話番号や登録のメールアドレスだけでメーセージの送受信が可能)やLINEなどのメッセージアプリの登場によりメッセージのやり取りはLINEやFacebook、TwitterといったSNSサービスが主体になってしまいましたよね。
また、GooleのGmailやAppleのiCloudメールなど、無料でメールを使うことができるウェブメールサービスもたくさんあるので格安SIMに移行したからといってメールが一切できなくなってしまうことはありませんし、むしろサーバーがクラウド上にあるウェブメールの方が使い勝手が良かったりします。
キャリアメールとウェブメールの違い
キャリアメールは契約を切るとアドレスを失ってしまい使用することができなくなってしまいます。しかし、ウェブメールならキャリアを移ったり格安SIMに移行したとしても同じアドレスをそのまま使うことができることが最大のメリットと言えるでしょう。
キャリアメール | ウェブメール | |
メール保管場所 | 昔:端末上 今:サーバー上 |
サーバー上 |
利用可能な端末 | 昔:契約している携帯 今: 契約しているスマホ、タブレット、ケータイ |
インターネット接続可能なPC、スマホ、タブレット、ケータイ |
メールアドレスの数 | 1契約につき1つ | 複数作成可能 |
キャリア変更で… | アドレスが変わる | アドレスは変わらない |
受信のタイミング | プッシュ配信(リアルタイムに受信) | フェッチ配信(ユーザー側で時間感覚を選択できる) iCloudメールなどiPhoneで利用する場合はプッシュ配信可能 |
少し前まではキャリアメールは端末からしか見ることができませんでしたが、スマートフォンやタブレットの普及により一人で数台の端末を持つ時代になったこともありキャリアメールもクラウド化を果たしておりウェブメール同様にインターネット環境があればパソコン、タブレット、スマホなどあらゆる端末からメールを確認することができるように進化を重ねています。
追記:新メッセージサービス「+メッセージ」についてはこちらの記事にて詳しく書いているので参考にしてください。
キャリアメールがない時のデメリット
メールが迷惑メール扱いされる
キャリアメールを使っている人の携帯電話にウェブメールからメールをすると、迷惑メール設定でPCが有効になっている時に迷惑メールだと判断されてしまい、メールを受信することができない場合があります。
キャリアメールでないと利用できないサービスがある
さすがに今はかなり減ってきましたが、キャリアメールがないと登録ができない会員サービスがあったりします。
例えば銀行のウェブサービスを利用しようとした時に携帯電話のキャリアメールのアドレスしか受け付けてくれない銀行があったりします。地方銀行に多いように感じますが、ゆうちょ銀行も振り込みをするときにキャリアメールが必要になったりしていますね。
ただ、最近のゆうちょ銀行では、docomo、au、SoftBankの他にY!mobile、UQ mobile、mineo、楽天モバイルのメールアドレスでも登録することが出来るようになっています。
また、小学校の保護者の連絡網や学童保育の連絡用の携帯などもキャリアメールを使っていることがあるので、ウェブメールから送信するときちんと送受信ができない(設定による)こともあったります。
LINEやiMessageなどメッセージアプリが主流に
現在はウェブメールというよりもメッセージアプリを利用している人が非常に多くなっているので、キャリアメールを使っている人はかなり減ってきたのかなと感じます。メッセージアプリはメッセージをリアルタイムに送受信することができる専用のアプリですね。
- LINE
- Facebook(Facebook Messenger)
- iMessage
- Skype
メッセージアプリは本当に数え切れないくらい種類がありますが、日本ではLINEやFacebookメッセンジャーを使っている人が多いのかなと思います。
そして、気付いていない人が多いかもしれませんが日本はiPhoneユーザーが多いのでiMessageを知らずに利用している人も多いと思います。
iMessageはiPhone/iPad/MacといったApple製品間でメッセージやコンテンツの送受信をすることができるメッセージアプリでメールアドレスが分からなくても電話番号さえ分かればメッセージを送受信することができるサービスですが、日本ではiPhoneを使っている人が多いので、知らずにiMessageを利用していることが多いのです。
青色のウィンドウが表示されている時にiMessageが有効となり、緑色のウィンドウが表示されている時はSMSが有効となっています。
キャリアメールの代わりにショートメールを使おう
SMS(ショートメールサービス)は電話番号さえ分かればメッセージを160文字以内であれば1通10円で送信することができるサービスで、格安SIMでもSMS付きのSIMカードを契約すれば使うことが可能となります。
SMSが2011年6月にキャリア間でも相互運用できるようになり、相手の電話番号さえ知っていればメッセージを送信することをすることができるようになりました。
LINEやiPhoneによりiMessageの普及によりキャリアメールを利用する人が減っているのでそれほど利用頻度は高くないと思いますが、もしキャリアメールの人にメールを入れないといけなくなった時はSMSを使ってメールを入れるのがいいのかなと感じます。
SMS付きのSIMカードについてはこちらの記事で詳しく解説をしていますので参考にしていただければと思います。
別回線を持ってキャリアメールを維持するべきという意見もあるようですが、流れはLINEなどのメッセージアプリを使うことが主流になってきているので、キャリアメールは切り捨ててもいいのかなと個人的には思います。
実際に個人的に使っているメイン回線はdocomoなのですが、キャリアメールのアドレスは持っているものの、迷惑メールしか入ってこないことからiPhoneからドコモメールのプロファイルを削除してしまい、端末からは使うことができないようにしています。
キャリアメールは迷惑メールに強いとか言われていますが、あれはPCからの受信設定をONにしているから受信していないだけで、本当はめちゃくちゃ迷惑メールが多いです。使ったこともないメールアドレスなのに、どうしてこんなにも迷惑メールが受信してくるのか。情報がダダ漏れなのか。ちょっと心配になってしまいますね。
どうしてもキャリアメールを使いたい場合
やっぱりキャリアメールを使いたいけど格安SIMにしたい場合はどうしたらいいのか。実は格安SIMの中にもキャリアメールを使うことができる業者があります。
それはauの子会社・UQコミュニケーションズが運営しているUQ mobileです。UQ mobileでは月額200円で「@uqmobile.jp」のキャリアメールアドレスを使えるようになります。また、SoftBankのセカンドキャリアでもあるワイモバイルも「@ymobile.ne.jp」のキャリアメールアドレスを使うことができます。
実は楽天モバイル、BIGLOBE、mineo、OCNモバイルONEといった格安SIM業者からもメールアドレスを貰うことができます。
しかし、このアドレスはキャリアメールではなくウェブメールなのです。それなら、iCloudメールやG-mailのウェブメールを使った方がはるかに使い勝手はいいと思います。