SIMフリーとは何か?SIMロック解除は必要なのか分かりやすく解説
Contents
「SIM」とは一体?
「SIMフリー」を知る前に「SIM」とは一体なんなのかを説明していきましょう。SIMとは「SIMカード」とも呼ばれているモノで、スマートフォンや携帯電話などの中に入っている一円玉より小さいサイズのマイクロチップのことを指しており、こんなに小さなチップがスマホのSIMカードスロットに収められているのです。
SIMカードが端末に入っていることで電話をかけたり、インターネット、メール、LINE、Twitter、Instagram、Facebookなどを使うことができるのです。
「SIM」は分かった。じゃあ「フリー」はなんなの?
SIMロックとは?
SIMロックは他社の携帯電話会社の電波を使うことができないようにするロックのことで、大手3キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンク)で買ったスマートフォンやタブレット、携帯電話にはSIMロックがかけられている状態になっているのです。
例えば、ドコモで購入したスマホにauのSIMカードを入れても使うことができません。ドコモのスマホはドコモのSIMカードしか使うことができないのです。
いくつかの理由がありますが顧客の囲い込みが最大の理由といってもいいでしょう。SIMロックをSIMカードにしっかりとかけることで契約者は他者のスマホに入れても使うことができない、つまり、自社の回線を長く使ってもらうことができます。
その収入源をもとにメーカーと一緒にキャリア別の携帯電話の開発費に回したり、膨大な販促費を使って契約者数を増やすキャリア主導型の販売体型が続けられてきました。
一概に囲い込みだけか理由というわけではなく、他にもキャリアに割り当てられた電波が違ったり、通信方式が違うという問題もSIMロックが掛けられた理由の一つとなっています。
SIMフリーとは?
そんな中で2010年に総務省がキャリアやメーカーに対してSIMロックの解除を義務化する方針を決定し、2015年にキャリアで購入したスマホを一定の条件をクリアした場合にのみSIMロックを解除することができるようになりました。
SIMロックの解除はそれぞれのキャリアにて設定されていますが、2015年5月1日以降に発売された端末では分割払いで端末を購入している場合は100日経過後、一括払いで端末を購入している場合には即日、SIMロックの解除をすることが可能となっています。
同じキャリアの格安SIMならSIMロック解除不要
キャリアからMVNOの格安SIMに移行しようとした時にSIMロック解除を必ずしないといけないと思われがちですが、実は必ずしもSIMロック解除が必要というわけではありません。
なんと、NTTドコモで購入したスマホはSIMロック解除をしなくてもドコモ系の格安SIM(mineo、楽天モバイル、LINEモバイル、NifMoなど)を入れてそのまま使うことができるのです。
auとソフトバンクは端末によってはSIMロック解除をしないと格安SIMで使うことができませんでしたが、ここにも総務省のメスが入り、auやソフトバンクも2017年8月1日以降に発売されたスマホからSIMロック解除をしなくても同じ回線の格安SIMならSIMロック解除なしで使うことができるようになったのです。例えば、auで購入したスマホをそのままUQ mobileやmineoのSIMカードを入れて使うことができるようになります。
このことをSIMフリーにちなんでMVNOフリーと呼ばれています。
キャリアから格安SIMに乗り換えれば通信料金を半額以下に下げることも可能となります。年額換算すると50,000円近くも通信費用を安くすることができます。
まとめ:格安SIMに乗り換える前にSIMロック解除しとけば間違い無し!
キャリアから格安SIMに乗り換えをする時に、キャリアによってSIMロック解除が必要になる場合があるので、乗り換えをする前に必ず確認をしてから実行するようにしましょう。各キャリアのSIMロックの状況を簡単にまとめました。
キャリア | 今までの端末 | 2017年8月以降発売の端末 |
---|---|---|
NTTドコモ | SIMロック解除なしでドコモ系格安SIMを利用可能 | |
au | au系格安SIMの利用にはSIMロック解除が必要 | SIMロック解除なしでau系格安SIMを利用可能 |
ソフトバンク | ソフトバンク系格安SIMの利用にはSIMロック解除が必要(日本通信だけSIMロック解除不要) | SIMロック解除なしでソフトバンク系格安SIMを利用可能 |
なお、2017年に発売されたAppleのiPhone 8とiPhone 8 PlusとiPhone XもMVNO向けのMVNOロックが掛けられていない状態でキャリアから販売されているため、SIMロック解除なしで簡単に同系列の格安SIMのカードを入れてサービスを使うことができるようになります。
違う回線に乗り換えをする場合はSIMロック解除は必ず必要になるので、当初はauからau回線を利用しているUQ mobileにSIMロック解除無しで乗り換えをしたけど、途中でdocomo回線を利用しているmineo(Dプラン)に乗り換えようと思ったときに、SIMロック解除が必要がなるので格安SIMに乗り換えようと思い立ったときにSIMロック解除をしておいたほうが無難でしょう。
というのも、キャリアを解約してから101日経過するとSIMロック解除をすることができなくなってしまうからです。端末を売却するときもSIMロック解除をしてあるかどうかで評価額も変わってくるので、とにかく格安SIMに乗り換えを決意したらすぐにSIMロック解除をすることを猛烈にオススメです。